「眉に唾をつける(まゆにつばをつける)」という表現をご存知ですか?略して「眉唾(まゆつば)」。「疑わしい」「信じがたい」ような話に対して使われます。
眉に唾をつけるとは?
「眉に唾をつける」とは、他人に騙されないように注意する、慎重になることを意味する表現です。話を聞いたらいきなりそれを信じるのではなく、まずはそれを鵜呑みにせず、一度疑いを持って考えるような場面で使われます。「眉唾」や「眉唾物」と略すことも多いですね。
眉に唾をつけるの由来
この表現の由来は古い迷信や呪術にあり、唾液を使って悪運や魔を避ける風習に基づいています。
昔キツネやタヌキは人を騙す存在であり、人間の眉毛の数を数えて変身するという迷信から、眉毛に唾をつけて、その数を隠すことでキツネやタヌキに騙されないと信じられていたようです。
眉に唾をつけるの使い方
ここでは、「眉に唾をつける」の使い方の例をいくつか紹介します。
- 信用できない知人の急な謝罪に対して何か裏があるのではと眉に唾をつけた。
- 奴の話はいつも眉唾で、とても信じられるようなものではない。
- 都市伝説には眉唾なものも多いが、面白くはある。
- うますぎる話は、まずは眉に唾をつけて疑うべきだ。
眉に唾をつけるの類義語
「眉に唾をつける」と同じく、疑念を持つ意味を含む表現をご紹介します。
- 胡散臭い(うさんくさい)
何かが信頼しにくい、怪しいと感じる時に使われます。人や物事に対して不審な印象を持つ際の表現です。 - 人を見たら泥棒と思え(ひとをみたらどろぼうとおもえ)
他人を信じ過ぎず、常に疑いの目を持って接するべきという教えです。慎重な態度を促す言葉です。 - 荒唐無稽(こうとうむけい)
根拠がなく現実味がない話や主張に対して使います。非現実的で、作り話のように感じる時に使われる表現です。
眉に唾をつけるの対義語
「眉に唾をつける」とは逆に、「信じてよい」「信用に値する」といった意味を持つ表現をご紹介します。
- 太鼓判を押す
強い支持や確実な保証を意味します。確実性が高いことを示す表現です。 - 折り紙付き
信頼性や評価が高く、品質が保証されているものを指します。かつて品質を示すために折り紙を添えたことに由来します。 - お墨付き
公に認められ、信頼されている状態を示す言葉です。公的な文書に印が押されることから生まれました。
まとめ
「眉に唾をつける」は、騙されないように注意を促す表現で、信じがたい話や疑わしい情報にを耳にしたときに使われます。「眉唾」や「眉唾物」と略して使われることもよくあります。
あなたも怪しい話を聞いたときに使ってみてください。